北海道ローカルバス周遊 2日目-1

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★夕張医療センター815→夕鉄本社T828
夕鉄バス ¥230

 次の日の朝も湿気が少なく爽やかな天気。昨日の夜に乗った路線で札幌市側に少し戻る必要があるが、少し時間があるので終点の社光側まで歩いてみる。建物はあるが、相変わらず人気は少ない。

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 市内線は休日は8時台までなく、今回乗る便が第一便になる。この便自体は夕鉄本社ターミナルを抜けてさらに市街地の南側まで直通するが、ターミナルにて札幌急行線の2便目と接続するダイヤになっている。

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 誰も乗らないかと思っていたが、ターミナルに近づくにつれて1人2人と乗り込んできた。それ以外にも野球の試合があるのか、野球少年が何人か乗り込んでくる。
 JR夕張駅前には中央バスの高速車が停まっていた。高速ゆうばり号(札幌~(高速)~南幌~栗山駅~レースイリゾート)の始発便で、夕張側は急行運転になっていて各停留所でも乗降できるなど、高速バスというよりは一部区間高速経由の急行バスのような趣だ。ただし、夕鉄バスとは基本的に停留所名が合っていないので注意。

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★夕鉄本社T835→夕張橋T854
夕鉄バス ¥790?

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 数分すると札幌急行線が乗り場についた。乗客が老人が多く、10人弱が停留所に乗り込む。そのまま発車し、札幌へと走る。この辺りは夕張鉄道はかなり道路から離れたところを通っていた。トンネルも含めて一旦は廃線をサイクリングロードとして整備したらしいが、老朽化の危険もあり封鎖され、現在は廃道と化しているとのこと。
 沿線はほとんど人家も見当たらない。峠を越えて夕張市を越えると栗山町に戻る。継立(つぎたて)は夕張の次の比較的大きな集落だが、全く乗降がないまま通過する。このまま由仁駅まで進むと岩見沢方面の中央バスに乗り換えられるのだが、由仁駅で降りるとタッチの差で岩見沢行きは発車した後になってしまう。ということで、途中でバスを降りてつかまえることにした。岩見沢行きは国道234号を通るため、そことぶつかる夕鉄バスのバス停を探すと「夕張橋」が該当しそうなので、降りてみることにする。夕張橋自体は国道234号が夕張川を渡るところに架かっている橋の名だ。

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ところでお前は誰だ。

★弘清寺902→岩見沢T956
北海道中央バス

 中央バスの路線図を見ると、夕張橋というバス停はないが「弘清寺」なるバス停があり、地図で見ると寺は夕張橋のすぐそばにある。果たして1分も歩くと、国道沿いに停留所があった。

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 やってきたのは中型の日野RJ(ワンステップ)。乗客は数人すでに乗っていた。

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 運賃箱。本当に500円札がまた入るのか。自分が最後に使ったのは20年前くらいだと思う。その時点で既に珍しかったのに......
 この路線は岩見沢を起点としてJR室蘭本線に沿って国道234号を南下する路線で、先に行くに従い本数が減っていく構成になる。本数は少ないが空知支庁の境にある三川、札幌寄りに折れて長沼に、また1往復だけ夕張に行く便も存在する。札幌から岩見沢方面に路線バスだけでつなごうとすると、JR函館本線沿いの江別~岩見沢が路線廃止で空白地帯になっているため、迂回してこの路線を活用するルートが基本になる。
 もっとも、高速経由でよければ「高速いわみざわ号(札幌~岩見沢)」が15分間隔で走っているため、こんなことを考えているのはマニアくらいだが。
 岩見沢に近づくにつれて本数も増え、乗客もそれに比例するようにどんどん乗車してきて立ち席も出てきた。

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 終点の岩見沢ターミナルは駅の脇に併設されている巨大なターミナルだが、降車は駅前の路上で終点となるため、雨が降っている場合は濡れながら駅まで1分ほど歩くことになる。ターミナルに入れてくたほうが便利だと思うのだが。

★岩見沢T1015→美唄駅1054
北海道中央バス ¥720

 岩見沢ターミナルは乗り場を10面以上も備えた立派なターミナルだが、そのうちの2乗り場は特に使っていないようだ。
 なお、1路線だけ「新篠津交通」という青色のバスが発着しているが、かつてのJRバスが撤退した後の代替バスとして走っている。岩見沢の西側の新篠津村へのアクセスとして機能している。自治体バス(新篠津村営バス)も別途存在するのだが、新篠津交通は岩見沢~新篠津温泉の1路線のみを運行している会社で、専用の会社を仕立てて運行しているのは面白い。近隣だと下段モータースという会社が北海道中央バスの廃止代替で江別駅~石狩当別駅を運行しているようだが、こちらも機会があれば乗ってみたい。

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 岩見沢ターミナルは立派なターミナルで、回数券売り場や
岩見沢管内からはバスカードは使えないので、ここで回数券を買い足しておく。巨大な案内図には、かつて札幌までローカルバスがつながっていたことを示すかのような図が残っていた。点線はJRバスという意味だったのかしら?

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 岩見沢から美唄まではJRに並行してバスが運行されている。運賃表示機の系統名は「滝岩線」となっている。かつて滝川~美唄~奈井江~岩見沢を通しで運行していた名残だが、現在は美唄で分割され、岩見沢美唄線、滝川美唄線の2つになった(1往復だけ滝川~美唄~奈井江高校まで運転)。岩見沢からは1~2時間に1本程度運転されている。

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 バスは国道12号をえんえんと進む。途中で巨大ショッピングセンターのイオン三笠ショッピングセンターに入り込む。店舗に接してバス停があり、バスはこういったきめ細かな路線設定ができるのが売りというところだろう。ここで数人が降りていった。

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★美唄1104→滝川1119
JR

 美唄駅は駅舎は新しくなり、駅前ロータリーもゆったりとしてるいというよりはだだっ広い感じである。かつては炭鉱で栄えた街だが、エネルギー革命後は閉山と人口減が続き現在の人口は3万人を割っている。今は米や農産物を売りにしているようだ。ハスカップの産地としても有名らしい。

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 かつてこの地域は東急系列でもあった美鉄バスが各路線を運行していたが、数年前に会社は清算されてしまったようで、美唄市内は市民バスが代替として運行している。白ナンバーだ。

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 かつては北海道中央バスは駅前には発着せず、駅外れの美唄ターミナルを発着していたが、4年ほど前のターミナル閉鎖に伴って駅前に乗り入れるようになった。そのため、駅前の目立つ乗り場が市民バスの乗り場になっている。
 美唄からは滝川までバスで行きたいところだが、乗り継げる便は土曜休日運休。そもそも美唄~奈井江は平日7往復しか運行されておらず、本数が最も少ない区間になっている。ということで、滝川まで特急でワープすることにする。バスだと1時間のところが特急だと15分。速い。

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★滝川T1130→深川T1230(音江経由)
空知中央バス ¥590

 北海道中央バスの滝川ターミナルは、駅を出て左側に別のビルを建ててそこから全路線が発着している。かつて滝川駅から新十津川駅までJRバスに乗った15年くらい前の思い出があり、駅の脇のターミナルから出ていたはず......と思って探すと現在は駐車場のようなスペースになっている。看板がハゲてバスターミナルだった名残があるのが侘しい。空知地方に様々な路線を持っていたJR北海道バスも現在は全て撤退し、北海道中央バス等に路線が引き継がれた。

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 ここからは「空知中央バス」。バスの塗色等は北海道中央バスと共通だが、営業所ごと地域分社されたものである。
 滝川から深川までは1時間に2本運行され、かなり本数が多いほうである。「音江経由」と「雨竜経由」が交互に運転され、音江経由は国道12号経由で江部乙・稲田・音江を経由して深川に向かうもの、雨竜経由は江部乙から石狩川を渡り雨竜町を経由して深川に向かう路線てある。この区間はJRの普通電車はほとんど運行されていないため、地域の足としてはもっぱらバスが使われ、両端の駅のいずれかから特急に乗って札幌・旭川へと行けるように考慮されている。

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 やって来たのは音江経由。前の便に続き国道12号をひたすら走る。本数が多いため、途中でそれぞれの経由のバスとすれ違った。

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「須1号線」...「須」が住所?

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 音江で国道233号線を左折すると、右手に見えるのが空知中央バスの車庫。直進して石狩川を深川橋で渡るとすぐに深川の市街地に入る。

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JRの駅は目の前......なのだが、バスは駅を無視して手前を左折し、深川市立病院で終点となる。
 病院の脇に2基のポールがあり、ここが終点になっている。ただし折り返し所の機能は持たず、待機場自体は少し離れの駐車場のようなところにある。かつては中央バスの深川ターミナルがあった名残らしく、ターミナルを閉鎖した時に路線を市立病院発着に変更したらしい。

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 中央バスの発着ターミナルとしては市立病院だが、これ以外にも高速バス「るもい号」(札幌~深川~留萌)や沿岸・道北バスの留萌旭川線も含めた各路線が集まる場所は深川十字街停留所となる。駅前の国道沿いにあり、市立病院からはバス停で2つ目となる。せっかくなので短距離ながら乗ってみることにする。

(つづく)

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