2010年10月アーカイブ

★浦河1312→様似1335
JR日高本線 ¥350

 浦河駅はホーム1面に線路1本だけの簡素な駅だが、かつては貨物用の側線や交換駅だった名残が残っていて、少しうら寂しい感じがする。それにしても「青色申告と諸税完納宣言の町 浦河町」。もっと他にいいキャッチフレーズはないのか。
 ちなみに左が先ほどバスを降りた役場、奥の跨線橋が先ほど渡ってきたもの。

 ほどなくして列車到着。専用塗装「優駿浪漫」をまとったキハ40の単行だ。JR化後、日高本線には地方線区用に新車キハ130が投入されてたが、北海道用の耐寒設備が足りない等コスト安の構造と潮風にあたる路線には全く適さなかったようで、わずか十数年で全て廃車されて国鉄時代のキハ40が再登板したと記憶している。確か'99年に乗ったときはまだキハ130だった記憶があるが......。置き換えた旧型車に再び置き換えられるとは皮肉な運命だと思う。
 浦河からも数名が乗り込み、車内は適度に座席が埋まっている。最初は海寄り、日高幌別からは少し内陸に入り、20分ほどで終点の様似に到着。

★様似営業所1357→広尾1550
JRバス北海道(日勝線) ¥2,340

 様似駅からは北海道のローカルバスとしては有名なJRバス日勝線に接続する。「日」高と十「勝」をえりも岬経由で結ぶ路線で、広尾から帯広までは国鉄広尾線が来ていた。いずれは鉄道で結ぶ目的でバスを開業させたのだろうが、急峻な地形ゆえその夢が果たせることはなく、広尾線は国鉄の赤字路線として廃止された。

それでもバスは国鉄バスからJRバスになり、そのまま運行を継続している。各地のJRバスの一般路線がほぼ消えゆく中、戦前から同じような形で営業を継続している稀有な路線でもある。
 もっとも、本数は非常に少なく、様似~広尾を通しで走るのは平日3往復、土休日は2往復。広尾まで行けるのは今回乗る午後2時の便が最終になってしまう。もう片方の便は様似駅7:00発で近隣に宿泊していないとムリなため、様似側からは実質的にこの便しか乗り継ぎに使えないことになる。

 バスの案内所は様似駅に入っていて、バスの回数券も取り扱っている。回数券をくださいと言ったら出てきたのは磁気のバスカード。何と札幌圏のJRバスカードと共通で使えるようだ。

 せっかくなので、始発の様似営業所まで行ってみることにする。駅から海を背にして1kmほど、様似高校の手前に営業所があった。

 向かいは牧場。道路を通ったらウマに凝視された。ガン見。

 営業所の始発ポールは構内ではなく、営業所から少し離れた様似駅寄りの路上にある。ここで待つこと数分、バスがやって来た。10年前に乗ったときは観光バスタイプのトップドア車だが、まさかのキュービック。あまり観光気分にならないが、まあ仕方がないか......。

 様似駅に寄って数人が乗車、そのまま一路国道336号線を南下してえりも岬に向かう。国道は海に沿っているため、右手に太平洋を眺める景色は綺麗。

 幌満(ほろまん)の集落を抜けてしばらくすると、えりも町に入る。ここは外部に抜ける公共交通機関は基本的に日勝線だけで、平日は7.5往復、土休日は4往復。ただ、それ以外に札幌まで直通する1往復の高速「えりも号」が走っているのは便利だろう。札幌駅まで4時間で到着し、えりも発5:30、札幌発16:30と沿線民のお出かけに割り切ったダイヤになっているため、列車の乗り継ぎよりも便利である。

 役場を抜けてしばらくすると、国道はえりも岬には寄らずにショートカットして分かれてしまう。国道に忠実に走る路線も平日片道1本のみ運行されているが、それ以外は全便えりも岬経由となる。この便もそのまま海沿いに南下。

 えりも岬に到着。よく考えたらバスは3回目のような気がするが、えりも岬自体に降りたことは一度もなかった。車で来ないと周遊観光はツラいところではある。
 ここから数人が乗り込んだが、いずれも旅行者といった感じで地元の人は少なかった。

 えりも岬を回ると一転して北上する。動物に注意、の看板が心なしか多い。

 象印クイズ ヒントでピント(←ネタが古い上にそろそろ誰も分からない)
 
 国道336号に再び合流する庶野(しょや)の集落はそれなりに開けたところで、少しの乗降があったが、ここから先がこの路線のハイライトになる。

 庶野~広尾の国道部分は別名「黄金道路」と呼ばれる。昭和の初期に莫大な金を投じて海と山が迫る急峻な地形に道を拓いたことからそう呼ばれたようだが、今でもその名残は十分に感じることができる。

 庶野の集落を過ぎてすぐのトンネル。右の海中に没しそうなところにもトンネルがあるが、かつての旧道の名残と思われる。道路の改良
 今なお広尾までの区間は改良工事中で、10年前よりもトンネルが増えているような気がした。最近の技術でもって海岸線に沿う道ではなく、長大トンネルでバイパスしてしまおうということらしい。その分眺めは味気なくなるのは残念だが、安全にはかえられないというところなのだろう。

 至る所に長いロックシェッド(落石覆いのトンネル)や波を防ぐ巨大な壁があり、旧道から新道のトンネルに切り替わったところでは、旧道が土砂崩れを起こしているのも車窓から見ることができた。

 雨が降っていないのに路面が所々濡れていると思ったら、波しぶきが防波堤を越えて道路までかかった跡なのである。風が少々強い日ではあったが、海面6mはあると書かれていたのに......。

 そのような事情もあり、庶野から先は集落がほとんどなく、停留所の間隔も数km開くところが出てくる。庶野から広尾までの30km程度で、目だった集落は目黒と音調津(おしらべつ)くらいだった。トンネルトンネルの切れ目にバス停はあるが、周りに人家がほとんど見当たらない場所もあり、かつてはもっと人が住んでいたのだろうか。乗降はもちろん全くなかった。

 音調津の集落を後にして、奥に見える長ーいロックシェッドを抜けて少し走ると、と突然開けた集落に出る。ここが終点となる広尾町の中心部で、十勝平野の南端となる。かつてはここまで国鉄広尾線が帯広から来ていたが、昭和62年に廃止された。

★広尾

 終点の広尾は旧・広尾駅の駅舎をそのまま利用したもので、広尾線の代替バスを運行しているとかちバスのきっぷ売り場が入っている。改札口もそのまま残され、事務所だったと思しき空間は鉄道の資料室となっている。

 JRバスは町のメインストリートを縦貫して突き当たりの駅の跡地で終点となる。駅前のロータリーにはタクシーも停車していて、今なお交通の要所となっているようだ。地図を見ると、かつては駅が町の中心的な存在だったことを物語っているかのようである。

 駅前にはポールが2本あり、JRバスはここからも高速バスを運行している。えりも岬を大きくショートカットして浦河に抜けて札幌へと向かう高速バスを1往復運行しており、名前はなぜか「ひろおサンタ号」。サンタはどこから来たんだ。

★広尾1619→帯広駅BT1834
十勝バス ¥1,830

 広尾から帯広までは長丁場の路線ゆえ、案内所で回数券でも買おうかと思って聞いてみたら「回数券は3枚までしか同時に使えません」とのこと。今時まだこんなケチな会社があったとは......。バスカードの流れに伴って廃れていったと思っていたが。
 仕方ないので帯広までの運賃を先払いする。硬券の乗車券が発券された。バスではちょっと珍しいかも。90km近くはありそうな路線だが、それでも二千円もしない(バスの運賃で考えたら異常に安い)というのは国鉄代替バスだという使命が課せられているためだろう。

 広尾線代替バスは広尾駅から多少離れた広尾営業所が始発となり、一旦大通りを経由して広尾駅に到着する。先ほどJRバスから降りたほぼ全員が乗り継いだ。さすが乗り継ぎとしては有名なルートだけある。

 やってきたバスは日野の昭和62年(P-HU236BA?)。どう見ても年式からして国鉄の代替時に導入した車だろう。今年で23年目、元気に走り続けているようだ。ただボディーの足回りはさすがに錆が目立っていたが......。専用塗装になっていることからして、この路線に張り付きで運用している模様。

 ちなみにこの車、一番前の左の眺めのよい席は「廃てんぷら油置き場」となっていたが、容器は座席には置かれていなかった。てんぷら油回収でリサイクル、ということらしいが、それだったらこの席にしなくとも良いのでは(運転席真後など)。そのために固定で座席を一席潰すという考えはよく分からない。もしくは他社のように「荷物用座席」にするか、座席を撤去してしまったほうがまだマシだと思う。

 広尾を出ると海岸線と別れ、十勝平野の中央へと進むように内陸を北上する。直線状の道路を走り、周りは畑や牧場、たまに集落といった趣だ。
 20kmほど北上した豊似からは国道236号線となり、大樹(たいき)、忠類、更別(さらべつ)、中札内(なかさつない)と進む。所々国道を外れて集落に寄るところもあるが、途中で乗る人も少なく、快調にバスは走る。
 忠類ではバスターミナルにて広尾ゆきとすれ違い。すれ違った車も同型式のバスで、専用車として年代は経たが、まだ使われているようだ。

 中札内の中心部の近くには六花亭の工場と包装紙のデザインをした坂本直行の記念館もある「六花の森」が3年ほど前に開いた。一度行ってみたい。

 帯広市に入る頃には日も暮れて、すっかり夜の中。かつて国鉄時代にキップがたくさん売れた愛国と幸福を過ぎれば、帯広市の中心街へと近づく。

帯広市は平野が広がっていることもあり、郊外まで市街地は拡大している感じがあるが、市内のバスは最盛期に比べるとかなり衰退している感じがする。特に市内線の路線網や本数の少なさが目立つ。完全に車社会になってしまっているのだろう。

 

★帯広

 夜は時間が少しあったので、帯広競馬場に行ってばんえい競馬。帯広駅BTから[1]市内循環線で数分(もしくはタクシー)。夏の間はナイターをやっている。

 脇には食べ物処や産直野菜を売る市場がまとまった「とかちむら」が今年オープンしていた。

 ばんえい(輓曳)競馬は、競走馬が重石をのせたソリを曳く形式の競技で、かつては他の道内でも開かれていたが、赤字により廃止。今は帯広だけで開催され、何とかスポンサーを見つけて生き延びているようだ。それでも全国でここだけ、という特色を活かして、色々と情報発信をしているようだ。

 一地方の競馬場ゆえかなりオープンな感じで、観客は100人程度か。観覧席に座っている者はなく、コースのすぐそばまで寄ることができる。
 コースはアップダウンのある200mの直線と非常に短いが、ソリも重いためゴールまでは2分程度はかかる。するとどうなるかというと、観客は競争開始時はゲート近くに集中し、馬にあわせて観客が走りながら目当ての馬に声援を飛ばすという幼稚園の運動会のような光景が見られる。

 普通の競馬のウマ(サラブレッド)と種がそもそも違う。パドックで間近に見るとわかるが足の太さが全く違う。出走表の馬体重も1000kg前後と普通の競馬では未知の数字が並んでいるだけある。

 おまけ。堅くいったらちょっと収益が出たので帯広名物豚丼代に化かすことにした。さすがに夜9時を過ぎると開いている店はほとんどないが、何とかすべりこみセーフ。

 おまけその2。六花亭の本店でしか売っていない(しかも賞味期限2~3時間)のレアなお菓子。「雪やこんこ」のブラックビスケットにぶ厚いクリームチーズを挟んだ「雪んこチーズ」なる商品。肉まんのような紙包みに入れて渡してくれるのだが、舌で溶けるのようなクリームチーズとマッチしていてこれがウマい。
 本当はもうひとつの限定品「さくさくパイ」も狙っていたが、夜は当然ながら売り切れ。また帯広に来なければ......。

(ピントずれました)

朝。日高町は晴れていた。

きっとここは冬はスキー場として賑わうのだろう。

★日高ターミナル755→鵡川駅925
道南バス(特急ひだか号) ¥2000くらい

 ここからは、国鉄富内線の代替バスでもある道南バスに乗って、沙流川沿いに国道237号を走り太平洋まで下ることになる。
 国鉄富内線は鵡川(むかわ)~富内~日高町を結んでいた国鉄で、鵡川から富内までは一本隣の沢である鵡川沿いに上り、そこから横移動して沙流川沿いに上流して日高町まで達していた。そこから先は昨日通った町営バスのルートに沿って根室本線の金山駅へとつなぐ構想はあったが、結局石勝線の開業とともに夢のまま終わってしまった。日高町まで線路が延びたのは昭和39年とかなり後のことで、廃止は昭和61年なのでわずか22年しか営業していないことになる。

 日高ターミナルは待合室があり、時刻表関連は全てその中に貼ってある。道南バスのポールも一応あるが、よく見ると朝に3本あるだけで、それ以外は15:00発の1本だけという極端なダイヤである。

早朝は一般路線の富川行き、高速バスの札幌行き、特急の苫小牧行きがそれぞれ1本ずつ運行される。札幌行きは札幌まで降車不可のため、ローカルな路線バスは残り2本だけである。お出かけ用途の早朝便を除けば、通学用に完全に特化したダイヤと言えるだろう。というよりも普通であれば昨日の日高町営バスに乗って占冠に出て特急に乗ったほうが便利そうだ。

 特急ひだか号到着の直前に日高町営バスの町内循環線がやって来た。苫小牧行きとの接続も取っているようだ。そしてやって来たのは観光バスタイプ。特急というだけあり、途中のかなりの停留所を通過する。といってもどうせほとんど乗り降りがないことを考えても、このような末端ローカル区間は各停留所停車扱いにしたほうが利便性が高いのではないかという気もする。日高町からは女子高生っぽいのを含めて5名乗車。いずれも市街地まで長距離の乗りとおしのようだ。

 出発したバスはすぐに国道237号に入り、快調に飛ばす。ほとんど人家はなく、わずかに牧場や集落がある程度だ。途中わずかに乗車はあるものの、基本的には定速進行という感じ。
 平取(びらとり←読めません)町に入り、岩知志の集落を抜けると日高町の次の大きな集落の振内(ふれない)に到着。富内線のかつての終点だったところでもあり、待合室つきのバスターミナルが完備されている。バスターミナルから少し歩いたところには鉄と洞資料館もあるようだ(写真、道路の奥)。

 次の幌毛志の集落で、実際の富内線は隣の富内へと向かって右に折れてしまう(写真の「穂別」の方面)。

バスはそのまま沙留川に沿っていくため、ここから先は国鉄代替ではない。廃止当初は線路に沿って鵡川~富内~幌毛志~日高町という代替バスが運行されたが、富内~幌毛志は胆振支庁と日高支庁の境でもあり流動が少なかったのか、すぐに本数が減らされて10年近く前に廃止されてしまった。鵡川~富内は元からバスがあったこともあり、こちらは今でも運行している。ということで、富内~幌毛志はバス路線自体が消滅し、正確に跡をなぞるバスはなくなったことになる。

 幌毛志を過ぎると沙流川が太くなり、二風谷(にぶたに)でダムに遭遇。アイヌ民族の立派な資料館がある。それを過ぎると町の中心部の平取の集落に出る。さすがに近隣よりはかなり人が集積している感じだ。セイコーマートも振内以来久々に出てきたし。

 ここまで来ると太平洋まではすぐそこで、ほどなく日高本線の富川駅に当たる。バスはそのまま日高本線沿いに苫小牧まで北上するが、ここで降りても次のバスまで間があるため、鵡川駅まで乗ってみることにする。

★鵡川駅

 鵡川駅は近隣では大きな集落のはずだが、駅前は静まり返っていた。富内線廃止時の交付金で建てられたのか、駅舎は割と立派な作りである。バスと鉄道の時刻表と運賃表が同列に書かれているのが面白い。道南バスの時刻表の上張りや穴を見ると、色々と路線が廃止されていったことがうかがえる。ここには本数が少ないながらもあつまバスも来ているが、残念ながら平日のみ運行とのこと。

 窓口にも誰にもおらず、売店らしき場所はシャッターも降りていて駅舎も異常に静か。これでも鉄道は10往復程度はあって当駅発着もあるのだが......。調べてみると、2006年に無人駅になって売店に発券業務を委託したが、2009年に売店も閉店した模様。

 それでも地元のお祭りがちょうどあったようで、子供神輿が駆け回っていた。

 次の道南バスを待っている間に、むかわ町営バスが2路線到着。この辺りも一般路線は幹線を除いて町営バスに移行している。

さらに、富内線の代替バスの片割れでもある穂別行きが到着。こちらもいつか乗ってみたい。


★鵡川駅1003→静内駅1132
道南バス ¥990

 ここからは日高本線に沿って下る旅に。国道235号上を南下し、点在する集落を結んでの運行となる。この路線は苫小牧始発なので完全に鉄道並行なのだが、鉄道よりも密に停留所を置いていることで鉄道と共存しているのだろう。といってもバスは3往復(+新千歳空港~浦河の急行バスを含めて4往復)と本数は少なめ。かつては日本のいたるところに鉄道と並行する長距離一般路線バスがあったが、このように現存している例は少なくなりつつあり、北海道は例外的に多く残っているとも言える。

 次の目的地の浦河はまだ遠い。

 ちなみに「日胆国境」というそのまんまのバス停(支庁境界なのに国境......)を抜けると富川・門別の町に入るが、ここの町名は出発地と同じく「日高町」で、飛び地合併になっているようだ。すぐに左手に門別競馬場が見える。ここからはサラブレッド地帯となり、沿線にウマの牧場がやたらと目につくようになる。

 ちょっと中二な感じの名前が最高ですねエンドレスファーム。

 日高門別の駅を過ぎると線路と沿うように国道も太平洋沿いになり、左手は海、右手は牧場という景色が多くなる。ここから浦河までの区間は車窓も良く、オススメ。

 次の新冠町に入ってもこの景色は特に変わらない。乗客は少しの乗り降りはあるものの、短距離の乗降がメインで、長距離を乗りとおしているのは自分以外にはいなかった。

 新冠駅を過ぎるとすぐに新ひだか町に入って終点の静内の集落となる。静内は沿線の中でもとりわけ栄えているように見え、この辺りだけロードサイド店の出店もかなりまとまっている。

 この手前くらいからぽつぽつと乗る人が増えて、駅手前の商店集積地帯でまとめて降りていった。ここでも鉄道よりもきめ細かい輸送を実践しているように見えた。
 ふたたび乗客がわずかになると、すぐに終点の静内駅に到着となる。鵡川から静内まで50kmは越えているはずだが、1000円しないというのは鉄道並行だからだろう。ちなみに鉄道だと1,040円となる。安かった。

 静内駅到着。そういえば、道南バスは割と日デ車が目立つ気がする。

 静内駅は駅舎内にみやげ屋や案内所とバスターミナルの役割も兼ねている。
 駅そば開業中。麺のコシという概念からは1万光年くらい隔たりがあったが、ちょっとうまかった。

 さて、静内駅からはさらに日高本線に沿って南下しようと思ったら......同じバスだった。田舎のバスではありがちだが、同じ車で回しているらしい。それだったら通しの路線にしてくれればいいのに......とも思うが、再び同じバスに乗り込む。

★静内駅1148→役場前(浦河)1259
道南バス ¥

 ここから浦河までは、日高本線が山に寄るのに対してほぼ海岸沿いを走り続けるという違いがある。急峻な山が海のそばまで迫る場面が多くなるからであろうが、鉄道に完全並行でないためか、苫小牧~静内よりも本数はわずかに多くなる。
 
 車窓も、そのためかバスのほうが良い感じがする。

沿線の牧場も今までよりは少ない、というよりはもう少し内陸に点在しているのだろう。それでもまだウマの姿を多く見かける。

 
 静内ゆきとすれ違い。

 そうこうしているうちに浦河駅に到着。バスの行き先は「浦河」となっているが、実際は浦河駅からは少々離れた浦河老人ホーム発着で、駅の最寄は役場前となる。その隣に「浦河駅通」という停留所もあるが、実際は役場の前に跨線橋直結の裏口があるため、駅通りで降りると駅からは結構歩くハメになる。

 役場前に立派に鎮座しているのが「昆布干す乙女像」。この地域は昆布の名産地、そして昆布といえば短期決戦での乾燥行程が重要とされている、からかな? 干している割には噴水で始終濡れっぱなしであるのは考えないことにしておく。

 ここで札幌ゆきの高速バスがやって来た。なかなかの長距離高速バスだが、1日7往復も運行されており、道南バスの重要路線の1つ、かつ、沿線の主要交通機関でもある。さすがに今までとは違う新しそうな車で運行されていた。

 跨線橋を渡り、駅の正面に出る。浦河駅は有人駅だが、跨線橋はホームに直結しているので、この場合は一旦ホームから改札を出てキップを買うことになる。浦河駅舎は国道に背を向けるようにして建っている。駅の前にも並行して道路が走っており、かつてはこちらがメインの道路だったのかもしれない。

 ここからは様似までJRバスが走っているが、ちょうど手ごろな時間のものがないため、様似まで少しの間列車に乗ることにする。


 

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