北海道ローカルバス周遊 1日目-1

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★松風町(函館)708→長万部駅1013
函館バス ¥1,830

 まずは函館エリアから抜けることを目指す。札幌方面に向かうには2ルートあり、函館本線沿い(太平洋側)を走るルートと、江差・大成・北桧山を経由して桧山海岸(日本海側)に沿うルートの2つがある。後者はバスならではの経路だが、函館からの乗り継ぎは困難なのでまた次回に回すことにする。
 函館から長万部まではJR函館本線に沿って一般路線バスが走っている。100kmを超える長距離路線だが、今の世もそのまま残っているのは奇跡的と言えるだろう。函館の都市圏と言える途中の七飯(ななえ)・大沼までは平行する系統もあるが、それ以降は基本的にこの系統のみとなる。

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 松風町の停留所には、10月からの改正が貼ってあった。主に江差管内での減便がメインだが、今回乗車する長万部線も1往復削減となっている。

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 やって来たバスは昔ながらのトップドア車。調べてみると三菱の昭和62年車なので、今年で23年目という最古参グループの車だ。同じ路線で新鋭のノンステップ車ともすれ違ったが、さすがにそういうバスに3時間揺られるのはちょっと......

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 先は長い。

 基本的に国道5号に沿って進む。函館圏内では細かい乗降があったが、それも七飯の峠を抜けて大沼に入るあたりまでで、森に入ると乗客はわずかになってしまった。

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 いかめしで有名な森駅近く。森出張所で数分間休憩となる。

 ここから先、長万部までは噴火湾に沿って国道5号をひたすら走っていく。鉄道でも眺めが良い区間だが、バスの眺めも格別。海側に座るのがオススメ。

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 石倉、八雲、黒岩と過ぎて、国縫(くんぬい)からは国鉄瀬棚線の瀬棚から来た代替バスと合流して本数がやや多くなるが、ここまで来ると終点の長万部はもうすぐだ。森から先は鉄道と完全並行で、正直路線が分断されずに残っているのが不思議なレベルだが、近隣の大都市である函館までの買い物需要や、市街地に直通する点、またこまめに停車するところが
並行する函館本線も普通列車の数は多くないだけに、鉄道に負けているというわけでもないようだ。そもそも函館~長万部は鉄道だと2,100円のところがバスだと1,830円と割安になっている。途中から運賃の上がり方が緩やかになっているためだが、並行する鉄道よりも割安な一般バス路線というのは結構珍しい気がする。バスカードが使えるため、\2,000のバスカードを買って支払ってみた。

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▲最後は運賃表が凄いことに。

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 長万部駅は今乗ってきた長万部線のほか、瀬棚線代替バス、黒松内・寿都(すっつ)方面のニセコバスの3系統が発着するが、駅前ロータリーから出るのは瀬棚線のみで、それ以外は全て駅前通りからの発着となる。

「歓迎 おしゃまんべ」。普通は町の売りを大きく掲げるものだが、「ようこそドライブインの町へ」というのはどうなんだ。他に自慢するものはないのか。

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 それはそうと、長万部といえば有名な駅弁「かにめし」。駅の売店で注文することもできるが、結局店員が駅前の駅弁屋「かなや」まで買いに行ってくることになるので、どうせなら駅を挟んで道路向かいの直売所に行ってみよう。徒歩30秒。

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 うまい。個人的には北海道の数あるかにめし駅弁の中では随一だと思う。

 長万部というばもうひとつ「ざるそば」折り詰めの駅弁がある。特急北斗にも限定で積み込む変り種の駅弁だが、こちらは駅前の「合田」謹製。せっかくだからこちらも食べたかったが、まだ開店していなかったっぽいのであきらめる。太めのそばがウマい。写真は以前のもの(ざるそば550円、大盛り+100円)。

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★長万部1013→洞爺1049
JR室蘭本線 特急スーパー北斗

 ここから先は、函館本線(山線)側に向かい、黒松内・寿都(すっつ)・岩内・小樽経由でバスに乗り継ぎができるが、長万部~黒松内が1日2往復しか運行していない上に、山線の列車も本数が少なくてしばらく来ない。
 そのため、室蘭本線回りで札幌を目指すことになる。礼文華峠を越える長万部~礼文の間はバス路線のない地帯で、その先の礼文~洞爺もバスの本数が少ない上に特急も停まらないため、洞爺までワープ。

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 途中で秘境駅こと小幌を通過。

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 洞爺はサミットと洞爺湖温泉の最寄駅。駅前のパティスリーの洋菓子がうまい、らしい。

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 ここでバスに乗るのは、いつもだと洞爺湖温泉へと向かうときだが、今回は室蘭本線に沿って国道37号を走るバスに乗ってみる。洞爺湖温泉~洞爺駅~室蘭駅は1日に6往復程度だが、実際は区間便も様々に運行されており、各区間とも1時間に1本程度は確保されている。

★洞爺駅1132→東室蘭西口1258
道南バス ¥1,010(多分)

 やって来たのは日野の大型車。座席が2+2の座席数の多いタイプだ。

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 人口の希薄っぽい地帯は洞爺~伊達紋別の一部区間くらいで、先ほどのバスより明らかに途中での乗り降りも多い。
 伊達紋別駅(道南バスではなぜか「伊達駅」)では、国鉄胆振線の代替バスに乗って倶知安に抜けることも可能だが、時間が合わないためパス。そのままバスは国道37号線に沿って南下するが、海岸に近い鉄道よりも山側を走るため、海は臨めない。
 途中で室蘭の市街地に直接抜ける白鳥大橋を横に見る。このバスも室蘭行きだが、鉄道に並行して東室蘭に一旦向かい、方向転換して室蘭に行く。この橋を渡るバスもわずかだがあるようなので、一度は乗ってみたいもの。

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 東室蘭に近づくと工業地帯と市街地が近づき、かなり大きい都市であることを伺わせる。田舎のバスというよりも市街地近郊のバス路線といった趣になってきた。
 このままバスを乗り継ぐ場合は、道南バスの東室蘭のターミナルである東町ターミナルまで乗るところだが、時間の都合で東室蘭西口で下車。東室蘭駅西口のことなのだが、なぜか「駅」が抜けているのが面白い。
 東室蘭の駅は知らない間にご立派な橋上駅舎が建っていた。

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★東室蘭1313→登別1331
JR室蘭本線 普通

 東室蘭~登別温泉は1時間に1本は確保されているため乗りやすいのだが、乗り継ぎの時間が微妙に悪く、そのままだと後続の行程がマズくなりそうだったので普通列車でワープ。札幌近郊ではあまり見なくなった711系だ。高校生の帰りの時間帯とあたったためか乗り降りが多い。

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★登別駅1333→登別温泉1346
道南バス ¥330
 
 先行する室蘭→登別温泉の路線バスに追いついたが、それの直前に登別~登別温泉~足湯という短距離運転のバスが運転されているので、それに乗ることにした。もう少しダイヤを均等化したほうが良さそうな気もするが......
 室蘭本線の苫小牧・札幌方面ホームからは目の前の改札を出るとすぐにバス乗り場なので、電車から降りて1分以内に乗り継ぎが可能。

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 登別駅か温泉街までは13分程度。途中で鬼が出迎えてくれる。バスは温泉街に向かう客で満員だった。この短距離で330円というのは他と比べるとかなり高い気がするが、稼ぎは良さそうなので仕方のないところか。

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 温泉街の中央が道南バスのバスタミーナルになっており、一般路線バスのほか、札幌等への高速バスも発着する。
 
「非営業」というのはちょっと面白い。

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 ここから苫小牧へのバスへと乗り継ぐことにする。

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