知人と議席を当てる遊び(?)をしているので、今回の参院選の獲得議席を考えてみる。
今回は非常に予測が難しい選挙だと思う。朝日新聞の先日出た終盤議席予想を見ると、以下の通り。
民主・自民ともに幅が大きすぎだろ・・・これじゃ予測というよりも「とりあえず予想しとくか」レベルになってしまっているような気がする。
ただ、確かに今回は難しい。
・与党が民主党になってから初の国政選挙
→従来、ここ20年ほどの参院選は野党有利に働いている。今までの民主は野党だったが、今回は与党として臨むことになる
・無党派層の行き先
→昨年の衆院選で民主党に入れた無党派層がどのように分離するかどうか。
・みんなの党の躍進
→このおかげでさらに読めなくなった。基盤を持たないため、特に比例票は投票率によりそうだが、政権批判票のあて先としてかなり有効だろう。逆に、社民・共産は強固な支持層以外は受け皿とはなりえず、ここ数年の退潮傾向が継続するはず。
2ちゃんねるの議員・選挙板を参考にすると、勝敗を決すると言われる1人区での各新聞社の情勢は以下の通り。
かなり青色の自民が従来に比べて目立つが、それ以上に混戦になっているところが多いのが目を引く。また、徳島のように序盤民主有利→終盤混戦というのもあって興味深い。
菅首相の自爆等で急激に首相支持率を下げている昨今だが、民主党の政党支持率も緩やかに下降している。各種調査だとそれでも自民の1.5~2倍の支持率は存在するはずだが
・1人区では政権批判票が民主から逃げる構造(単純に2党間の支持率で決まらない)
※栃木のように、みんな・自民が別々に立候補している場合は別
・西日本を中心とした自-公協力(公明党支持者が自民党に投票するパターン)
・1人区(地方)では特に消費税発言への不信感が都会部に比べて根強い
という要素があり、民主はかなり劣勢になっていると見る。たとえば山梨のように、現職民主が明らかに鉄板だろうというところに小泉進次郎氏を持ってきたりと、もう一押しで取れそうなのかな? と思わせるふしがある。
・1人区では政権批判票が民主から逃げる構造(単純に2党間の支持率で決まらない)
※栃木のように、みんな・自民が別々に立候補している場合は別
・西日本を中心とした自-公協力(公明党支持者が自民党に投票するパターン)
・1人区(地方)では特に消費税発言への不信感が都会部に比べて根強い
という要素があり、民主はかなり劣勢になっていると見る。たとえば山梨のように、現職民主が明らかに鉄板だろうというところに小泉進次郎氏を持ってきたりと、もう一押しで取れそうなのかな? と思わせるふしがある。
1人区29議席のうち、民主優位が8(岩手、山梨、三重、滋賀、奈良、岡山、高知、大分)として、残りをどの程度取れるか相当心もとない気がする。民主ががんばって自民17-民主12あたりかな、という気が。ここでは18-11と予測する。(大敗するケースでは自民20-民主9)
これに比べると、2人区24議席(北海道・宮城・福島・茨城・静岡・新潟・長野・岐阜
京都・兵庫・広島・福岡)はほとんどが間違いなく自民・民主で分け合いだろう。いつものことながら2人区は面白みがないと思う。栃木のように自民みで三つ巴、茨城のように自民が抜けて残り1を「民・民・み」で争っているようなところもあるが、都会部以外の選挙区でみんなの党に対して大きな風が吹くまでには至っておらず、予想としては自民12-民主12。
3人区以上は難しい。3人区は5つあり、埼玉は順当に見れば自・民(島田)・公だが、下から「み」が追い上げている。千葉は民・自・みだろう。神奈川は自が抜け出て、残りを民・民・みで激しく争っているが、どの紙面でも最終情勢は民2人が揃って受かる ことは考えづらく、自・民・み。愛知は自・民・み(今から民2人は厳しそう)。大阪は終盤情勢だと民(尾立)・自・公が並び、民(岡部)・みが追う展開のようで。ナイトスクープからの転身でうまく行く、とまでは行かず。民2は厳しく、ここも順当に行けば民・自・公と見る。これらをあわせると、自5-民5-公2-み3。
5人区の東京はさっぱり分からない。確実なのは民(レンホー)・自(中川)くらいで、多分、み(タリーズ)も投票率によるが行ける可能性が序盤よりは高そう。そうすると、残りは公・民(小川)・共・自(東海)あたりに可能性があるが・・・前回の2007参院選でも自民は優位予想だった保坂氏が落ちて丸川氏がまさかの当選をしたりしているので、油断ならない。
民自み公共かなぁ・・・少し前なら民自み公民や民自公民共というのもありえたかもしれないが、あえて民2はないと見る。
以上選挙区をあわせると、予想は自36・民29・み4・公3・共1。
比例は難しい。なお、以下の得票数は単位10万票(カッコ内は占有率)。比例で議席を得票できた政党のみ掲載する。
2004参院では民主211(38%)、自民168(30%)、公明86(15%)、共産43(7.8%)、社民30(5.3%)
2005衆院では民主210(34%)、自民259(42%)、公明90(13%)、共産49(7.3%)、社民37(3.3%)、新党日本16(2.4%)、国民新12(1.7%)、新党大地4(0.6%)
2007参院では民主233(39%)、自民165(28%)、公明78(13%)、共産44(7.5%)、社民26(4.5%)、新党日本18(3.0%)、国民新13(2.2%)。
2009衆院では民主298(42%)、自民188(27%)、公明81(11%)、共産49(7.0%)、社民30(4.3%)、みんな30(4.3%)、国民新12(1.7%)、新党大地4(0.6%)
実は2005郵政選挙のときもそれほど自-民で差がついていたわけではない。2005と2009でちょうど政党得票率が逆転しているのが面白いが、ここが無党派層のメインであり、今回はその層が「みんな」と「棄権」に主に流れると見る。また、自民からみんなへの流れもありそう。
ただし、自民も組織力や集票団体が衰えていることもあり、支持を単純に大幅に伸ばすとは考えづらい。また、たちあがれ日本のように、一部流れそうな政党があるのもポイント。コアな支持層いるだろうし。新党大地の例を考えるに、マスゾエ新党も1はいけそう。
また、公明・社民・共産は長期的には下落トレンドであり、固定支持者層以外に広がっていないことがうかがえる。公明も与党時は選挙協力で自民支持者に対しての比例を公明に、というのがある程度有効だったが、野党では厳しい。
2007は上の得票数で、民主20、自民14、公明7、共産3、社民2、新党日本1、国民新1だった。
というのを考えると、2007をベースに民主↓、みんな↑↑、自民↓と考える。みんなが躍進するとして、頑張って800万程度で8議席だが・・・。
民主16-18、自民12-14、みんな6-7、公明5-6、社民1、共産3、国民新0-1、たちあがれ1、新党改革1
あたりと見る。
これらをあわせて、自48-50、民46-48、公明8-9、みんな10-11、社民1、共産4、国民新0-1、たちあがれ1、新党改革1。
思ったよりもみんなの党に甘めに出た・・・。自民も穏当側な予想を心がけたつもりが、序盤情勢から見るとかなりの上積み状態に。
投票率が大雨とかで下がると、民主・公明にやや有利、みんなに不利と思うが、はてさてどうなることやら。
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