2010年7月アーカイブ

予測の結果。

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選挙も終わったので、前回の予測の振り返り。

選挙特番は基本的にNHKつけっぱなしだったが、新聞社は社説や見せ方の微妙な差が面白かった。特に唯一与党・その他・自民と議員獲得グラフを3色分けし、1面に「改選第1党」という見出しにならなかった朝日新聞が・・・。(他大手紙は見た限り、全て与党-野党の2色分けで野党が半数を超えたことが分かりやすくなっている)
「なぜ菅首相/民主は失敗したか」も微妙に異なり、日経なんかは消費税増に賛成の立場を取っていただけに、中途半端な議論で八方塞がりになった現状を嘆いている感じ。

民放・NHKとも、20時時点での予測は自48-民48程度だったが、実際はそれよりも大きく差がついたのも興味深い。出口調査の限界だろうか。

1人区
予測 自18-民11
結果 自21-民8
→決定的な分かれ目となった。山梨はギリギリ通ったが、青森・栃木・徳島辺りも軒並み落としたのは予想より酷い。

2人区
予測 自12-民12
結果 自12-民12
→ギリギリのところもあったが予測通り。民主2人擁立は、比例票の底上げを考えればムダではなかったのかもしれないが、各県連としてはどうなんだろうか?

3人区以上
予測 自6-民6-公3-み4-共1
結果 自6-民8-公3-み3
→都市部はそこまでは酷くなかったが、それでも神奈川・千葉は1だけで、2取れたのは伝統的に強い愛知だけ。公明は苦戦かと思っていたがF票もあったのか、底力を発揮して予測通り。さすが選挙には強い。さすがに東京1は予測が下すぎたか・・・レンホーからの票回しで民2人は固く、その分共産が追い出された感じ。退潮の社民・共産と比べると、支持層の堅さと規模の違いを感じる。

比例
予測 民主16-18、自民12-14、みんな6-7、公明5-6、社民1、共産3、国民新0-1、たちあがれ1、新党改革1
結果 民主16、自民12、みんな6、公明6、共産2、社民2、国民新0、たちあがれ1、新党改革1
→おおむね予測値内だが、自民13議席目と社民2議席目をギリギリ競って社民2になったのがハズレ。実は自民は2007参院の惨敗したときの比例14よりもさらに低く、政党支持率は食われたままになっている。ただし、民主も2000万を割っているのは結党以来の低さと思われ、みんなに流れたことがうかがえる。

結果

予測 自48-50、民46-48、公明8-9、みんな10-11、社民1、共産4、国民新0-1、たちあがれ1、新党改革1。
結果 自51、民44、公明9、みんな10、社民2、共産3、国民新0、たちあがれ1、新党改革

結論としては、一人区の外し方で決まってしまった感じ。一番差がつきやすいところはここなんだと改めて感じる。みんなの党も凄い。東京・千葉で取れるとは思わなかった。この勢いを次にどうつなげるかがポイントになりそう。新党さきがけみたいになってしまうか、うまく拡大するのか・・・。

知人と議席を当てる遊び(?)をしているので、今回の参院選の獲得議席を考えてみる。
今回は非常に予測が難しい選挙だと思う。朝日新聞の先日出た終盤議席予想を見ると、以下の通り。
100710_2.png
民主・自民ともに幅が大きすぎだろ・・・これじゃ予測というよりも「とりあえず予想しとくか」レベルになってしまっているような気がする。
ただ、確かに今回は難しい。
・与党が民主党になってから初の国政選挙
→従来、ここ20年ほどの参院選は野党有利に働いている。今までの民主は野党だったが、今回は与党として臨むことになる
・無党派層の行き先
→昨年の衆院選で民主党に入れた無党派層がどのように分離するかどうか。
・みんなの党の躍進

→このおかげでさらに読めなくなった。基盤を持たないため、特に比例票は投票率によりそうだが、政権批判票のあて先としてかなり有効だろう。逆に、社民・共産は強固な支持層以外は受け皿とはなりえず、ここ数年の退潮傾向が継続するはず。

2ちゃんねるの議員・選挙板を参考にすると、勝敗を決すると言われる1人区での各新聞社の情勢は以下の通り。
100710_1.png


かなり青色の自民が従来に比べて目立つが、それ以上に混戦になっているところが多いのが目を引く。また、徳島のように序盤民主有利→終盤混戦というのもあって興味深い。
菅首相の自爆等で急激に首相支持率を下げている昨今だが、民主党の政党支持率も緩やかに下降している。各種調査だとそれでも自民の1.5~2倍の支持率は存在するはずだが
・1人区では政権批判票が民主から逃げる構造(単純に2党間の支持率で決まらない)
※栃木のように、みんな・自民が別々に立候補している場合は別
・西日本を中心とした自-公協力(公明党支持者が自民党に投票するパターン)
・1人区(地方)では特に消費税発言への不信感が都会部に比べて根強い

という要素があり、民主はかなり劣勢になっていると見る。たとえば山梨のように、現職民主が明らかに鉄板だろうというところに小泉進次郎氏を持ってきたりと、もう一押しで取れそうなのかな? と思わせるふしがある。
 
1人区29議席のうち、民主優位が8(岩手、山梨、三重、滋賀、奈良、岡山、高知、大分)として、残りをどの程度取れるか相当心もとない気がする。民主ががんばって自民17-民主12あたりかな、という気が。ここでは18-11と予測する。(大敗するケースでは自民20-民主9)
 
これに比べると、2人区24議席(北海道・宮城・福島・茨城・静岡・新潟・長野・岐阜
京都・兵庫・広島・福岡)はほとんどが間違いなく自民・民主で分け合いだろう。いつものことながら2人区は面白みがないと思う。栃木のように自民みで三つ巴、茨城のように自民が抜けて残り1を「民・民・み」で争っているようなところもあるが、都会部以外の選挙区でみんなの党に対して大きな風が吹くまでには至っておらず、予想としては自民12-民主12。
 
3人区以上は難しい。3人区は5つあり、埼玉は順当に見れば自・民(島田)・公だが、下から「み」が追い上げている。千葉は民・自・みだろう。神奈川は自が抜け出て、残りを民・民・みで激しく争っているが、どの紙面でも最終情勢は民2人が揃って受かる ことは考えづらく、自・民・み。愛知は自・民・み(今から民2人は厳しそう)。大阪は終盤情勢だと民(尾立)・自・公が並び、民(岡部)・みが追う展開のようで。ナイトスクープからの転身でうまく行く、とまでは行かず。民2は厳しく、ここも順当に行けば民・自・公と見る。これらをあわせると、自5-民5-公2-み3。
 
5人区の東京はさっぱり分からない。確実なのは民(レンホー)・自(中川)くらいで、多分、み(タリーズ)も投票率によるが行ける可能性が序盤よりは高そう。そうすると、残りは公・民(小川)・共・自(東海)あたりに可能性があるが・・・前回の2007参院選でも自民は優位予想だった保坂氏が落ちて丸川氏がまさかの当選をしたりしているので、油断ならない。
民自み公共かなぁ・・・少し前なら民自み公民や民自公民共というのもありえたかもしれないが、あえて民2はないと見る。
 
以上選挙区をあわせると、予想は自36・民29・み4・公3・共1。
 
比例は難しい。なお、以下の得票数は単位10万票(カッコ内は占有率)。比例で議席を得票できた政党のみ掲載する。
2004参院では民主211(38%)、自民168(30%)、公明86(15%)、共産43(7.8%)、社民30(5.3%)
2005衆院では民主210(34%)、自民259(42%)、公明90(13%)、共産49(7.3%)、社民37(3.3%)、新党日本16(2.4%)、国民新12(1.7%)、新党大地4(0.6%)
2007参院では民主233(39%)、自民165(28%)、公明78(13%)、共産44(7.5%)、社民26(4.5%)、新党日本18(3.0%)、国民新13(2.2%)。
2009衆院では民主298(42%)、自民188(27%)、公明81(11%)、共産49(7.0%)、社民30(4.3%)、みんな30(4.3%)、国民新12(1.7%)、新党大地4(0.6%)
 
実は2005郵政選挙のときもそれほど自-民で差がついていたわけではない。2005と2009でちょうど政党得票率が逆転しているのが面白いが、ここが無党派層のメインであり、今回はその層が「みんな」と「棄権」に主に流れると見る。また、自民からみんなへの流れもありそう。
ただし、自民も組織力や集票団体が衰えていることもあり、支持を単純に大幅に伸ばすとは考えづらい。また、たちあがれ日本のように、一部流れそうな政党があるのもポイント。コアな支持層いるだろうし。新党大地の例を考えるに、マスゾエ新党も1はいけそう。
 
また、公明・社民・共産は長期的には下落トレンドであり、固定支持者層以外に広がっていないことがうかがえる。公明も与党時は選挙協力で自民支持者に対しての比例を公明に、というのがある程度有効だったが、野党では厳しい。
 
2007は上の得票数で、民主20、自民14、公明7、共産3、社民2、新党日本1、国民新1だった。
 
というのを考えると、2007をベースに民主↓、みんな↑↑、自民↓と考える。みんなが躍進するとして、頑張って800万程度で8議席だが・・・。
民主16-18、自民12-14、みんな6-7、公明5-6、社民1、共産3、国民新0-1、たちあがれ1、新党改革1
あたりと見る。
 
これらをあわせて、自48-50、民46-48、公明8-9、みんな10-11、社民1、共産4、国民新0-1、たちあがれ1、新党改革1。
思ったよりもみんなの党に甘めに出た・・・。自民も穏当側な予想を心がけたつもりが、序盤情勢から見るとかなりの上積み状態に。
投票率が大雨とかで下がると、民主・公明にやや有利、みんなに不利と思うが、はてさてどうなることやら。
 時々聞かれるのが、「Wikipediaの都営バスの項とかを編集はしているんですか?」という質問。
 
 念のために言っておくと、Wikipediaで一切編集はしていないし、これからするつもりも全くない

 Wikipediaは読み物としては面白いし、鉄道のジャンルに関してはファン層の裾野が広いこともあって、車輌・路線についても、それなりにレベルの揃った記事が作られていると思う(私見)が、ことバスに関してはお寒い状況と言うほかはない。

 都営バスの項も、昔よりは幾分マシになったとは思うが、基本的な記述に誤りがあったり、書くべきところを書かないで瑣末な部分を記載していたりと、個人的な感想でよければ100点満点で言うところの50点くらい。自分のサイトから誤植した日付のまま歴史をコピペしているのが昔あったのを思い出す。

・各人が好き勝手に編集できるため、絶対的な編集者の不在によるレベルの低下
・そもそもバス会社の概略や詳細な解説を書ける質の高い書き手の数の少なさ
→鉄道に比べて一番痛いのがここだろう。
・「何を百科辞典の記事として載せるか」という記載レベルの不統一さ
・事実誤りの記載の放置
→細かい体裁や記法の編集をするよりも、内容をチェックするほうが先なのでは。

 Wikipediaにおいては、検証可能性を満たさないものやら独自研究やらは載せないことになっていたと思うが、そもそもの資料が少ないバス関係の記述では、それを満たして記載するほうが難しい。車輌一覧が公的な書籍に載ることは少ないし、路線の歴史に至っては今からでは残っていないものも多く、わずかな内部資料や当時の同人誌が頼りという状況も大いにありうる。

 個人的には、都営バスの各営業所の項に載っている歴史については、書いた人に当然検証可能な証拠(自分のサイトや同人誌以外の)があるんですよね、とぜひ聞いてみたい。たとえば今とりあえず開いてみた、江戸川営業所の[錦25]の「終戦時には錦糸町-三角が存在」とか「東西線開通前は閑散時間帯が存在しないほどの高頻度で運行されていたが」とか。後者は多分誤りだと思うけど(昭和43年の乗降客数調査の資料だとそこまでの本数はなかったはず)。前者は歴史をしっかり調べてきた人なら答えられるはず。「江戸川営業所として新設した路線」になんで[錦27]があるのかも不明だな、これ。
 [西葛20]の説明文も何の説明もなしに過去の[新小20]の話をいきなり始めているおかげで意味不明な文章になっているし。[西葛22乙]という存在しない路線をネツゾーしないでほしい。

 編集合戦やら横槍の相手を考えているくらいなら、自身の研究・取材や本作りに時間を使ったほうがよっぽどいいと思っているため、自分がWikipediaの編集に携わることはまずないだろう。
 こと、バスの歴史や車輌に関しては、信頼のおける人たちの間で議論して歴史を解明していったほうがマシだと思っている。

 ということで、底意地悪く(?)、改めて「都営バス」の項のおかしいところや直したほうがいいところを勝手に見ていくことにしようかと思う。

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