こちらに書き込むのはかなり久しぶりです。立73につきまして、
自分がパラパラと東京都内乗合バス・ルートあんないを見た範囲で書いてみます。
結論から言いますと、立73が都営・京王共管だったという記載が見つかりません。
立73廃止当時のバス同好会系の会報には、
「立川―日野間は京王バス立73が代替、他は在来系統で肩代わりする。
これにより新宿営業所八王子支所は特定のみの営業所となる。」とありました。
自分はこれを読んで、都営が廃止されたので、京王が立川―日野だけを立73として
引き継いだものと理解しました。新車を入れたばかりなのに…と思ったものです。
自分が見たバス路線図は
1976.10現在 1979.1現在 以上「バスルートマップ」 (財)運輸経済研究センター
1980.9現在 1982.8現在 1984.2現在 1986.4発行 1987.8発行 1989.8発行
以上 「東京都内乗合バスルートあんない」 社団法人 東京バス協会
1.都営の立73が廃止されるまでの状況
立川駅―日野橋南詰間は、京王の立63立川駅―高幡不動駅が並走しています。
日野橋南詰から先の仲田・日野警察署前両バス停は立73のみが通過、
路線図上からは、この区間だけ都営バス立73の単独区間となります。
→立川駅北口―日野駅を京王帝都も担当していたかどうかは、
上記の路線図からでは明らかになりません。
日野駅―八王子駅北口は京王帝都の日50が同経路を並走しています。
日野駅から2つ目の日野台からは他の京王路線も並走。
2.都営の立73の廃止後の状況
立73が立川駅北口―日野駅に短縮され、担当が京王帝都に変更された形に
なっています。立73が走らなくなった日野駅―八王子駅北口は、従来から
京王帝都で運行している日50が引き続き担当していました。
1982.8現在版から立川駅北口バス乗り場案内図に運行間隔が、八王子駅北口
バス乗り場案内図には運行回数が掲載されます。
1982.8版と1984.2版での立川駅北口案内図
朝 昼 夕 始発 終発 会社
八王子駅北口行 10-36 14-43 23-30 7:03 21:30 都営
日野駅行 10-25 12-14 14-33 6:45 20:49 都営
八王子駅北口案内図 回数 始発 終発 会社
立川駅北口・日野駅行 70回 6:10 19:28 都営
日50 日野駅行 102回 6:10 21:50 京王
1986.4発行版、都営の立73は廃止された後の立川駅北口案内図
始発 終発
日野駅行 運行回数15回 7:21 20:19 京王
八王子駅北口案内図は立73が削除されただけで、日50に変更なしです。
1989.8発行版では立73が10回とさらに減便、日50は104回と増加しています。
運転間隔や運行本数の記載はどこまで信用してよいのやらという気もしますが、
掲載第一号の1982.3版は信頼性が高いと思います。
自分は1982.8に八王子駅から立川まで立73の乗車体験があります。
当時の時刻表は覚えていません。本数は多くはなかったという記憶はありますが、
廃止直前の28回という少なさではなかったと思います。
八王子支所付近で1台見送ってから、八王子駅まで徒歩移動後しばらく待って
乗車できていますから、20分〜30分位で次の便が出発していたと思います。
なお、1979年発刊の「京王帝都30年史」のバス路線図(といっても個々の
系統が記載されずエリアがわかるだけの単純化されたもの)では、京王帝都も
立73にあたる区間全線にバス路線の記載があります。同書には路線表がない
ため、推測でしか語れないのですが、路線免許は継続して所有してきたといって
いいでしょう。マイナー系統が存在していた可能性もあります。
長々と書かかせていただきました。
新車を入れたばかりということでノーマークになっており、廃止直前に
行けなかったのは残念でした。