▼T君さん:
こんばんは。
とりあえずこれのお返事のみとなりますが……
>基本的なことを知らず恥ずかしいのですが、乗車効率ってどうやって
>算出するんですか?
そういえばそうですね。この乗降客統計における「乗車効率」というのは
基本的には次の値で定義されています。
ある区間の乗車効率=ある区間の通過人員÷ある区間のバスの定員の計
たとえば、ある区間にバスが20本走っていて、15本が定員60人で5本が
定員70人のバスだったら、定員の計は15×60+5×70=1250人となります。
通過人員は、その名の通りその区間に乗っていた乗客数の計です。
ここから分かるように、乗客の入れ替わりの激しさに関しては考慮されて
いません。
さらに、自分もこの「平均乗車効率」とは何ぞやと色々と試算してみたの
ですが、ぴったりくるものがありました。
平均乗車効率=煤i区間A〜Bの乗車効率×区間A〜Bの距離)÷系統の総距離
です。もう少し具体的にいうと、たとえば29系統では
錦糸町駅→江東車庫 0.280km 通過人員3,451 定員5,229 効率66.0%
江東車庫→亀戸駅通 0.720km 通過人員3,471 定員5,229 効率66.4%
亀戸駅通→五ノ橋 0.525km 通過人員4,275 定員5,229 効率81.8%(高い!)
五ノ橋 →第二庁舎 0.483km 通過人員4,305 定員5,229 効率82.3%
第二庁舎→北砂町1 0.680km 通過人員4,322 定員5,229 効率82.7%
……
新田 →仲町東組 0.500km 通過人員1,521 定員5,292 効率33.4%
…
猫実 →浦安学校 0.350km 通過人員 220 定員2,457 効率 9,0%
となっていますが、(0.280*66.0 + 0.720*66.4 + 0.525*81.8 + 0.483*82.3 + …
… + 0.350*9.0)として各区間の効率を距離に応じて比例配分し、総距離の
11.760で割ったものが下り方面の乗車効率66.9%となります。つまり、混んでいる
区間が長いほど、平均効率の数字は高くなります。
ということで、都営の統計で用いられている乗車効率については乗客の
入れ替わりについては考慮していないようですね。
この時代は、すでに相互乗り入れ系統や長距離系統については乗車効率は20%
程度、低いのでは10%を切っています。1割しかないということは、定員70人の
バスとして1区間平均7人しか乗っていないということですから、ガラガラな
ところはガラガラで走っていたのでしょう。
代表的な低い系統としては、
●62 東京駅南口〜首相官邸〜四谷駅 4.4%
●135 青戸公団操車場〜東京駅八重洲口 4.5%
●63 狸穴〜東京駅南口 5.3%
●134 大森駅東口〜品川駅東口 5.4%
●137 錦糸町駅〜千住二丁目 6.9%
●46 四谷駅〜九段下循環 9.0%
●302 新宿駅西口〜八王子駅北口 10.2%
●67 日暮里駅〜馬喰町〜新橋駅 10.7%
●116 川口駅〜新橋駅 11.6%
●115 羽田空港〜東京駅八重洲口 12.7%
……どれも新系統番号すらもらえなかった系統ばかりでした。