「鉄道ファン 1985年1月号」106頁に、
都営バス営業所別配置車両数の表があります。表には統計時期の
記載がないので、想像になりますが、1984年春に導入した
八王子支所のN代中型車の台数が含まれているので、
この表は1984年前半時点の統計だと思われます。
この表によれば、八王子支所には一般乗合車両が10台、うち
7台が冷房車。特定用途車両が10台の合計20台の配置です。
冷房車は新宿侍さんが書かれたいすゞLR312J(N807〜813)になります。
残り3台は引き続き美濃部カラーのBU05が配置されていたのでしょう。
なお、都営バス全体では、一般路線用が1911台(うち冷房車が848台)、
特定用が83台、貸切が24台の合計2018台です。
特定用は江東を除く全ての営業所・支所に配属されていましたが、
6台以上の配属は、11台の杉並・10台の八王子・千住の8台だけです。
自分が八王子支所を見に行ったときにも感じましたが、特定用
(スクールバス)が多い車庫という印象を持ちました。
都営バスエリアからは飛び地である八王子支所が、一般路線を長らく
1系統だけを担当し続けていたのはスクールバスの運行目的が
大きな割合を占めていたことも影響あるのかなとも思いました。
ところで、「鉄道ファン」になぜ、都バスの配置車両数表が?となるのですが、
当時連載記事で国内各地の路面電車の現状を紹介する記事の最後に、
周辺のバス会社も紹介する囲み記事があったのです。
1985年1月号では都電が紹介され、バス紹介は都営バスとなりました。
そんなわけで、この囲み記事中に配置車両数表も掲載されたのです。
バス写真はカラーで1984年導入の2台紹介されています。
1台は渋谷のグリーンシャトル、もう1台は八王子支所の いすゞLR312J
X-N811(多摩22 か28-63)です。
前面窓下にサボ受けがあります。(ただしサボは挿してありません)
前扉横に「ワンマン入口」・中扉横に「出口」のサボが挿してありますので、
中型車も前乗り申告制先払い中扉降りであったとみられます。
前面幕には 立73 八王子駅北口
側面幕には、左から
八王子駅北口←石川入口←日野駅←野球場←市役所←立川駅北口
と読めます。(ただし、野球場はちょっと自信ないです、すみません)
「バスジャパン創刊号」(1986.7.1発行)では、巻頭特集が都バス全線走破
なのですが、チャレンジ初日が1986年1月2日ということで、惜しいことに
廃止済みの立73は対象外です。現有車両カタログでは、いすゞ車はZ代は
すでに廃車済みで紹介されませんでした。N807〜N813は新宿所属で
紹介されています。(同書42頁)
紹介文 「昭和59年、乗客の少ない八王子支所の立73用に導入した
車両であるが、同系統が廃止されたため新宿車庫へ転属した。一時
秋76に使用されていたが、現在では、四80に専用されている」
とありますが、写真は秋76 飯田橋表示で新宿車庫を出庫する様子です。
「バスジャパン第2号」(1986.10.1発行)掲載の都営バス現有車両カタログ
観光バス・スクールバス編では、営業所記号がXのスクールバスが10台
紹介されています。
またまた長文で失礼しました。