情報ありがとうございます。
さっそく購入してきました。先の土日ですでに店頭に並んでいるようですね。
内容ですが、おおよそ東京都交通局の50,60,70,80,90年史と、車体変遷のバイブルである都バス70年史を、都バスの内容を中心に再構成したものとなっています。
通史の概説に留まっており、特に掘り下げて何かを解説したというものではないため、ちょうど入門編としては良いのではないでしょうか。年史等は図書館に行かないとなかなか見られませんし、手軽にまとまっているのではないかと思います。
図版も割と豊富に入っています。
ただ、残念なのは、路線関係の資料の引き写し度が高く、検証不足の部分があったり、クリティカルな誤植が放置されているのが散見されるところです。
●急行バス(急行01〜04)の廃止について触れられていない
●'90年代の動きがあまり触れられていない
●p.123〜124の改編の日付が思いっきり間違えている
●上記表で四92新設の扱いは変、里48の延伸日付は間違い?
●p.107の「1,2,3,4,5,8,37,40系統〜」で6系統が抜けている
●p.109の都電代替の表が昭和47年の代替が丸ごと抜けていたり、区間表記がいい加減だったり(これなんて70年史から引っ張ってくればもっとよい表ができたと思うのですが)
●p.114の写真は都電代替の出発式ではなく南千住分車庫の出発式(S47.7)では?
●系統新番号への切り替えの時期が明記されていない(p.117)
●p.182の錦28乙・平23甲は大江戸線改編の経路変更とは無関係
●現有車輌がなぜE代から…?
人のことをあまり言えた口ではないですが、校正がかなり必要な気がします……
あとは、簡単な資料編は欲しかったところです。営業所や運賃制度の話や、年度別の営業関係のデータはあっても良かったのではないかと思います(ページ数と相談になるのでしょうが)。
ざっと通読しましたが、誤植が直ればなかなかいい本ではないでしょうか、ということで。