▼PLせつなさん:
>このモデルですが、都営バージョンももちろんあって、M-E374という車号になっています。ここで気になるのがE代であるということ。E代は昭和36年度導入なのですが、手持ちの資料によれば昭和36年度の日野は最後のモデルであるBD35を導入したことになっています。数は35輌。ステッカーのミスなのか、それとも実はBD34も導入されていたのか少し気になるところです。BD34が導入されていたのは、昭和32年度後期〜昭和35年度(後のA代〜D代)となっています。
ご指摘のとおり都バスのE代車にBD34は存在しません。
バスコレシリーズは、あるひとつのモデルがあってそれに近い車を再現しているようですから、たまたまトミッテックの資料にBD34に該当するものがなく、車体形状のよく似たM-E374という局番を選択したものと思われます。
都バスを再現することだけにこだわるのなら商品もBD35とすれば良いのでしょうが、他の車種との兼ね合いもありBD34という設定にしたと思われます。
バスコレ第2弾で日野HT/HUが商品化され屋根上の機器配置が都バスにしかありえない配置だったため、都バスがモデルになって他社は色替え品のように思われた方も多かったようですが、実車のV-D344は角型ライトであるのに製品では丸型でした。床下のコンデンサユニットも左右逆になっています。また、このサイズの模型では分かりにくいですが、らくらくステップバスであるD344の実車と模型では微妙にプロポーションが異なっているように見えます。
その後、平成17年に発売されたブルーリボンセットの中のM-B720は、新規に角型ライトの型を作って再現したので、これがオリジナルといえるでしょう。残念ながら他の4両は実車との相違点があります。
長くなりましたが、以上のようにバスコレはひとつの金型で複数の事業者を再現するため細かく追及していくとどうしても無理が出てくるようです。
最後になりましたが、模型のBD34の裏側を見るとちゃんとセンターアンダーエンジンのレイアウトが再現されています。そういう意味では、バスコレはなかなか頑張っている製品だとは思います。