鉄道新線の開業後、並行するバス路線は廃止したいというのが都営交通に限らずバス事業者の本音ではないでしょうか。
1980年代くらいまでは、バス路線の廃止に対して地元から意見が出ることも少なく黙って受け入れていた感があります。近年、バス路線廃止の情報が流れると地元などから存続要請が出てそれに呼応する形で鉄道並行路線が存続されている傾向が見受けられます。
2000年を過ぎたあたりから各区の委託によるコミュニティバスなどの運行が増えましたが、これらの中には元々バス路線が通っていたルートも少なくありません。これはバスという気軽な交通機関の利便性を思い出したかのようにも見えます。
利用者の立場から言えば多様な交通手段を選択できる状況が好ましいのですが、平成12年の大江戸線開業時に再編成された系統の中にもその後のダイヤ改正のたびに減便されているものも少なくなく、採算を度外視してまでバス路線を維持できないという現実が突きつけられている様に思われます。
都バスの現状は、民間事業者への管理委託、非常勤・嘱託職員の採用や、平成18年に実施された交通局職員のうちバス乗務員のみ賃金を10%カットするという異例ともいえる施策を実施して何とか黒字を維持しているという状況です。
利用者数も年々減少が続いている現在、鉄道新線が開業した場合に並行バス路線が廃止または、大幅に減便されるなどの変化は致し方ないのでは?
長文失礼しました。