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●宿91←10
○宿73（統合）

杉並支所

系統一覧

本線の始終発時刻

回数・速度

�@：新宿駅西口〜新代田駅、�A：新代田駅〜駒沢陸橋

変遷

路線図(H17.6末)

停留所

※：高円寺陸橋付近の停留所の変遷がやや不明確。

甲州街道の古株

　杉並区・世田谷区から新宿駅への足となっている路線である。青梅街道上はずっと丸の内線と並行しているものの、新宿駅西口〜杉並車庫間が出入庫路線としての機能もあるため、本数もそれなりに多く使いやすい路線となっている。

　もともとこの路線は、戦前からある代田〜新宿駅西口という宿73系列の路線と（この路線があったため、山手線の外側にもかかわらず青梅街道の新宿側は都営バスのほぼ独占するエリアとなっている）、環七の全通にともなって出来た大森操車所〜新宿駅西口という宿91系列の路線が合体したものである。

　宿73は旧5系統。堀ノ内営業所（現杉並営業所、堀ノ内停留所のところにあった）の中でも最も古いといわれる路線であり、昭和26年現在で既に代田橋〜新宿駅西口〜新宿追分という路線となっていた。朝夕は新宿駅西口止まり（だったと思われる）、昼間は西口を越えて東口側の伊勢丹まで一周して戻ってくるというバスならではのきめ細かいサービスを行っていた。関東や京王でも同様の路線延長があったが、渋滞などの理由もあったためか昭和50年ごろまでには全て取りやめとなった。少し惜しい。

　地下鉄荻窪線（現丸の内線）が開通しても、安定してなお多くの本数の本数を保っていた5系統に昭和42年、新たな仲間が加わった。環七の全通に伴って環七の西南部から新宿駅へと結ぶ138系統である。新代田より上馬・碑文谷・馬込・大森方面は東急のエリアだったため当然のことながら相互乗り入れを行い、約19.4kmという長大路線が誕生した。なお、大森側の終点は大森駅から１つ進んだ大森操車所だが、実際の表示は大森駅だった。現在でも東急バスは全て操車所止まりも「大森駅」の表示で運行している。

　昭和47年の新番号化で新代田駅ゆきは宿73、相互乗り入れは宿91を名乗った。通しで運行するもののみが宿91を名乗り（杉並車庫出庫大森行きも宿91）、その他の堀ノ内止まり、本線から飛び出る新宿〜杉並車庫は全て宿73を名乗った（ようだ）。

　その後は環七の渋滞にもめげずに路線を維持し続けてきたが、長大路線の見直しの中ついに昭和59年に東82とともに路線分断がなされた。それでも新代田駅で東急と都営を単純に分割することをせず、東急のエリアに幾分か食い込んだ野沢銀座止まり：宿91となった。なお東急は森91：大森操車所〜新代田駅を名乗った。しばらくはこれで安定していたが、もはや宿73と宿91の違いは途中折り返しという意味しかなく、都営バスの系統番号のポリシーからも外れていたためか（都営は途中折り返しも全て同じ番号を付けて運行するという方式を採っている）、両方を平成2年に宿91と統一した。平成5年には東急の野沢折り返し所が廃止されたためその先で折り返す必要があり、駒沢陸橋の下で折り返すことになってわずかながら延長された。なおこの時、同様に小田急の下61（北沢タウンホール〜駒沢陸橋）も延長された。現在、野沢の折り返し場はスーパーの敷地になっている。

　また、この路線の特徴としては終バスが遅く、始発が早いことがあげられる。この路線は都03（新宿駅西口〜晴海埠頭）の出入庫を兼ねているため、堀ノ内発５時台から運行、新宿駅西口発２３：００過ぎまで堀ノ内行きが運行されていた。しかし平成１２年の大江戸線改編で都03が四谷駅までに短縮となり、杉並が持たなくなったためこれの出入庫運用も消滅、杉並車庫〜新宿駅西口線は半減し、終バスも大幅に繰り上げられた。

ダイヤ

　新宿駅西口が中心のダイヤとなっている。新代田駅行きと駒沢陸橋行きがほぼ２：１の比で運行されており、昼間は１２〜１５分おきに走っている。その他に王78の出入庫も兼ねて新宿駅西口〜杉並車庫が独立したダイヤで走っているが、現在は本数がそれほどあるわけではない。なお、杉並車庫行きと本線宿91は新宿駅の乗り場が別となっている。
　その他に、駒沢陸橋・新代田駅から直接杉並車庫へと入庫するものや、深夜・早朝を中心に堀ノ内発着があるなど多彩な区間運転を擁している路線である。ちなみに、新代田駅→駒沢陸橋という区間運転も存在する。