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杉並支所はとバス委託

系統一覧

新宿駅西口〜新中野駅〜野方駅北口〜豊玉北〜大和町〜王子駅 18.270km  
折1 新宿駅西口←新中野駅←野方駅北口←豊玉北←大和町  
出入1 杉並車庫〜野方駅北口〜豊玉北〜大和町〜王子駅  
出入2 杉並車庫→野方駅北口→豊玉北→大和町  
出入3 新宿駅西口〜新中野駅〜杉並車庫(宿91)  

本線の始終発時刻

新宿駅西口発 王子駅発

回数・速度

  出入1 運転間隔 所要時間 表定速度
平日
土曜
休日

変遷

系統 施行日 所管 距離 概要
66  S41. 4.20 堀ノ内 18.296km 新宿駅西口〜王子駅が開通
66  S41.11.30 杉並 18.296km 堀ノ内営業所を移転、杉並営業所に改称
66  S47. 7. 2 志村 18.296km 志村営業所に移管
王78  S55. 4.20 志村 18.545km 新宿駅西口〜中野坂上を中央公園経由から成子坂下経由に変更
王78  S57. 3.29 杉並 18.545km 志村営業所の閉所により杉並に移管
王78  S62ごろ? 杉並・練馬 18.545km 練馬営業所と共管とする
王78  H15. 4. 1 杉並 18.545km 杉並の単独所管とし、はとバスに運行を委託
王78  H18. 4. 1 杉並 18.270km キロ程の修正

路線図(H17.6末)


停留所


(H15.2.1)
新宿駅西口
東京医大病院前
成子坂下
中野坂上
宝仙寺前
本町三丁目
鍋屋横丁
新中野駅前
本町六丁目
中野天神前
高円寺南一丁目
東高円寺駅前
| | 杉並車庫前
高円寺陸橋
高円寺体育館前
高円寺南四丁目
高円寺駅入口
野方二丁目
野方駅南口
野方駅北口
中野北郵便局前
豊玉中
豊玉中二丁目
豊玉北
羽沢
小竹町二丁目
武蔵野病院前
小茂根
上の根橋
東山町
南常盤台
中板橋駅入口
富士見町都営住宅前
大和町
稲荷台
姥ヶ橋
上十条五丁目
王子第三小学校前
十条仲原二丁目
中十条四丁目
東十条四丁目
神谷一丁目
神谷陸橋
北区神谷町
王子五丁目
王子四丁目
王子三丁目
王子二丁目
王子駅前

これぞ「環七線」

 都営バスで方向幕に「環七」を表示する系統は結構ある(中には、[新小29 環七 葛西駅]のように妥当とは言えないものも……)が、最も「環七」の名にふさわしいのはこの系統で決まりであろう。もっとも、奥ゆかしいのかそうでないのか、こちらは方向幕に「環七」の文字はない。昭和41年の開通以降、環七経由で新宿から王子までを走破し続けている。通過する区は6(北、板橋、練馬、杉並、中野、新宿)にのぼり、現在では板橋区を走る唯一の都営バス路線でもある。
 宿91と異なり短縮されずに残っているのは、両端が都営バスエリアで一社のみで運行しているという事実の他に、小茂根や大和町など板橋区内からの新宿直通需要が強いこともあるのだろう。
 この系統の魅力は、大和陸橋・丸山陸橋・豊玉陸橋・板橋中央陸橋・大和町と、立体交叉区間で陸橋を走るのがデフォルトの運行となっていることである。このため、大場通りや野方消防署など、交叉点付近の停留所は王78は通過扱いとなっており、ちょっとした快速バス気分である。空気が澄んでいれば、陸橋上からは富士山が見えるオマケまで付くこともある。ただし、姥ヶ橋陸橋だけは立体交叉化が最近であったためか、側道上の「姥ヶ橋」停留所に停車する。
 ただ、ご承知のように、環七通りは路側帯がない2車線であり、流れているときは速いものの、渋滞するときはとことんハマってしまう。このため、道路状況によりかなりの遅延が発生するのが悩みである。
 23区で随一の長さを誇るこの路線だが、営業成績は良いわけではなかった。そこに白羽の矢が立つ。平成15年4月より、はとバスに都営バス初の運行業務委託を行うこととなり、委託をする路線としてこの王78と宿91が選ばれたのである。果たしてこの路線はどうなっていくのか、今後とも注目である。

ダイヤ

 杉並担当は杉並車庫から出庫し、本線を1〜2往復して杉並車庫へ戻り、練馬担当は豊玉北から出庫し、同様に往復して豊玉北に戻るのが基本である。もっとも、現在の練馬担当便は非常に本数が少ない。ちなみに豊玉北から練馬車庫までは回送である。わざわざ営業させることもないということであろう。
 ちなみに細々と残る大和町発着であるが、志村営業所の担当だったころにここから出入庫していた名残であろう。

民間委託、ふたを開けると

 平成15年4月1日より、早稲田自動車営業所杉並支所の株式会社はとバスへの民間委託が開始された。
 公営交通の雄、東京都交通局の民間委託は昨年新聞でも話題になったが、既に京都市・神戸市では実施済で、民間委託により大幅な経費節減実現した。
 京都市は一部路線を民間会社へ委託を行う方法で、阪急バスグループ、京阪シティバスに委託し、接客面改善など大きな成果を上げたという。神戸市は一部路線を第三セクターへ委託する方法で、神戸交通振興株式会社に委託した。ちなみに大阪市も同じ方法で一部路線の民間委託を行った。
 では東京都の民間委託は……一見すると京都市方法と思いきや、実は神戸市方法を採用したことになる。
 なぜならば、この株式会社はとバスは、昭和23年8月に東京都といすゞ自動車などが出資して設立された第三セクター会社で、(設立当時は新日本観光株式会社と言う社名で、昭和38年株式会社はとバスに商号変更)設立時、都が保有していた遊覧自動車営業権と自動車6台を現物出資し、現在でも株式を保有しているため、完全な民間会社への委託ではなく、民間会社での子会社移管みたいな形に落ち着いた。
 しかし『はとバス』へ委託されても、バスは黄色いバスではなく普通の都営バス。乗務員も交通局の制服を着用しているため、一見しただけでは『はとバス』の乗務員であることに気が付かないだろう。