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練馬支所

系統一覧

目白駅〜(直行)〜日本女子大 1.593km 平土 
出入 練馬車庫(←新江古田駅、南長崎6→)目白駅(白61) 4.360/ 5.040km 平土

本線の始終発時刻

目白駅発 日本女子大発

回数・速度

運転間隔 所要時間 表定速度
平日
土曜

変遷

系統 施行日 所管 距離 概要
55  S27. 7. 1 練馬 1.593km 目白駅〜日本女子大が開通
55乙  S36. 9.25 練馬 2.378km 目白駅〜独協学園が開通
学05乙  S60. 3.30 練馬 *** 目白駅〜独協学園を廃止

路線図(H17.6末)

停留所

(H15.2.1)
目白駅前(川村学園)
日本女子大前(豊明小学校)
日本女子大

(H15.2.1)
目白駅前
下落合三丁目
下落合四丁目
聖母病院入口
目白五丁目
南長崎二丁目
落合南長崎駅前
南長崎五丁目
江原町中野通り
江原町一丁目
新江古田駅前
南長崎三丁目
東長崎駅通り
南長崎六丁目
江古田千川
江古田二又
武蔵大学前
練馬車庫前

なんとなく乗りにくい?

 目白駅と日本女子大を結ぶ学バス、学05。特に一般客を締め出している訳ではないが、女子大構内に直行するので、何となく乗りにくい、という人もいることだろう。構内の停留所も一般客の利用を禁じてはいないが、用も無いのに女子大の構内に立ち入るのは気が引けよう。
実は学05の日本女子大前停留所には、構内のほかに目白通り上にも停留所があり、全ての便はそちらにも停車する。豊明(ほうめい)小学校前と称し、日本女子大の併設小学校の最寄停留所である。目白駅→豊明小学校や日本女子大(構内)→豊明小学校という利用の仕方も可能。こちらを利用すれば、女子大に用が無い人でも気軽に乗車できるので、お試しあれ。もっとも平成13年度より早稲田・立教・学習院・学習院女子との単位互換制度が発足したので、男子学生でも怪しまれずに日本女子大に出入りできるようになった。

幻の独協学園線

 本線を姉とするならば、昭和60年まで学05には「乙」を名乗った弟がいた。これが目白駅〜独協学園(椿山荘)線である。本線の日本女子大行きがしっかりとダイヤを組まれていたのに対し、こちらは学校の一月ほど前に、事前要請に基づいて時間帯ごとの所要台数を決定するというフレキシブルな形態だったようだ。満員になったら発車という体制のため決まったダイヤはなく、もちろん時刻表掲示はなし。終点の停留所も学校内にあるために、一般客の乗車はかなり難しかったと思われる。利用者である学生にとってもフレキシブルすぎて、乗り場に行ったらバスがない、バスに乗れたら満員発車まで出ないので時間が読みにくい、と使い勝手はいまいちだったようだ。
 学バスと一般系統との運賃格差が大きかった時代はこれでも良かったのだろうが、地下鉄有楽町線が開業し、運賃改定で格差が狭まってくるに従い利用客は減少。結局昭和60年にこのバスは廃止され、白61折返・目白駅〜椿山荘線が生まれ変わるように開業した。ちなみにこの学05乙、目白駅の乗り場は現在の椿山荘行きと全く同じところであった。

ターンテーブルのある折返所

  学05は目白駅に到着すると、練馬車庫入庫になる便以外は、駅手前の山手線沿いの細い下り坂を走っていく。いったいこの先には何があるのだろうか。気になってバスの後をついて行くと、坂の中腹付近に折り返し所があった。そこで都営バスが廻っていた。
ここは都営バス唯一、そして山手線内側にある唯一のターンテーブルによる折返所である。練馬支所の白61などのスタフには、これが『ターンT』と記載されている。
そもそもターンテーブルによるバス折返所というのは、路線バスを折返す際に、Uターンするスペースを確保できないからで、既に無くなってしまったが京都市交通局の京阪中書島駅前や、渋谷駅の東急バス専用道のターンテーブルが有名であった。これはいずれも路面電車の折返しスペースをバス用に転用したが、折返すのに十分な用地がないためにターンテーブルを設置した例でもある。
現在、東京都区部には、関東バスの南善福寺、東武バスセントラルの竹ノ塚駅が現存しており、バスの回転する様子を見ることが可能であるが、いずれも路面電車の用地転用ではなく、用地が狭く折返すのに十分なスペースがとれないためである。特に、南善福寺は乗客がバスに乗車したまま回転するというダイナミックな折返し所らしく、体験する価値がありそうだ。

学バスの運賃

 学バスが昭和20年代に開通した当初、運賃はなんと一般系統の半額であった。学生のための特別措置という名目で、学割や学生定期と同じ考えで大きく割り引いていたのである。学バスはどれも本数が多く、非常に盛況だったが、交通局の経営が悪化してくるに従ってこれが負担になってきたようだ。昭和52年の路線再編成時には「意義が終わり、また学生以外の利用者も多い」として学バス運賃そのものの廃止が交通局から提案されたが、猛反対に遭ってボツになった。しかし割引率を引き下げることになり、結局その年の運賃改定で、一般が均一90円、学バス60円と2/3になった。これ以降、学バスと一般系統の運賃差が30円というのがずっと守られたために、現在では200円に対し170円と割引率が15%にまで低下している。