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新宿営業所八王子支所(廃止)

営業所のデータ

住所  〒192 八王子市明神町4-30-2
0426-42-5611

営業所の年表

S24.12.25 新宿自動車営業所八王子支所を開設
S60.12.15 一般系統(立73)の廃止により、八王子分駐所に格下げ、特定バスの営業のみとなる
S62. 3.31 八王子分駐所を廃止、特定バスは大和操車所へ移管

現在の所管系統

系統番号 枝番 起点〜主たる経由地〜終点 備考
立73   八王子駅北口〜大和田坂上〜日野駅〜日野橋交叉点〜立川駅北口  
日野駅〜日野橋交叉点〜立川駅北口  
出入 八王子駅北口〜八王子車庫  

車輌データ

年度 年度末
車輌数
新車
配置
昭和49(AB) 10 0
昭和50(C) 10 0
昭和51(D) 10 0
昭和52(E) 10 0
昭和53(F) 10 0
昭和54(G) 10 0
昭和55(H) 10 0
昭和56(K) 10 0
昭和57(L) 10 0
昭和58(M) 10 0
昭和59(N) 10 7
昭和60(P) 0 0

歴代所管系統

系統番号 所管時の運行区間 所管開始日 所管終了日 所管終了後
302立73 八王子駅〜新宿駅西口 S24.12.15 S60.12.14 廃止

営業所の歴史

 多摩地域の振興を目的として、青梅支所とともに昭和24年に開設された支所である。営業路線は京王と共同運行を行っていた[302](新宿駅西口〜八王子駅)ただ1路線だけであり、廃止までこれは変わらなかった。甲州街道を進む路線で、今から考えると完全に京王線と重複しているが、京王線がまだ遅く(昭和28年現在で全線72分)、道路混雑もなかった時代は十分に成り立つ土台があった。
 しかしその後は急速なモータリゼーションと鉄道の高速化というコースで、状況は悪化している。昭和40年代は所定片道3時間だったが、ダイヤ通り走れた日はまずないという始末だった。その中で、都は支所とともに全線の廃止を決定した。しかし自治体は都営バスの撤退に反発し、組合も支所の廃止に伴う配転に反発した結果、京王が別に走らせていた八王子駅〜立川駅を新たに譲渡してほしいと申し入れた。京王もこれに難色を示したものの、結局この申し出を受け入れ、形としては日野橋交叉点から新宿駅西口までを短縮した路線が出来上がった。京王も、日野駅以西は[日50]を始めとする幹線グループが運行されており、日野駅〜立川駅北口についても小数ながら都営と並行して運行していたようだ。昭和47年の新番号化後は、[立73]と名乗った。
 しかし、短縮した路線が赤字であることには変わりがなく、都営が単独で維持するには限界があった。結局、昭和59年に路線の存続を図るという目的のもとに、青梅の各系統と同時に、沿線自治体が公共負担を行うという締結を交わした。[立73]については、八王子市・日野市・立川市と締結し、同時に都営バス初の中型車であるN代車(いすゞLR312J、N807〜813号車)を7台導入した。
 しかし翌年、日野市は公共負担を計上したものの、八王子市・立川市については計上を行わなかったため、そのまま路線が廃止されることになった。昭和60年12月の廃止後は中型車は新宿に転属(その後小滝橋に転属して除籍)し、特定車のみ運用を続ける拠点になった。それも昭和60年度限りで廃止され、特定車の運用は全て青梅の大和操車所に移管され、現在、[立73]は1日6回ながら京王が運行している。ちなみに、八王子支所の跡地は複合施設であるとうきょう社会保険センター八王子になっている。