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○305

杉並営業所×西東京バス?

系統一覧

新宿駅西口〜荻窪駅〜青梅駅〜御嶽駅〜氷川駅〜奥多摩湖(急行) 71.576km  

変遷

系統 施行日 所管 距離 概要
305 S36. 7. 1 堀ノ内 72.376km 新宿駅西口〜奥多摩湖が開通、西東京と相互乗入?
305 S38. 8. 1 堀ノ内 71.576km 一部経路変更
305 S41.11.30 杉並 71.576km 堀ノ内営業所の杉並営業所への移転改称に伴い、杉並に移管
305 S41.12.15 杉並 71.576km 平松〜東青梅間の経路変更
305 S46. 3.17 杉並 *** 新宿駅西口〜奥多摩湖を廃止

文句なしの最長路線

 昭和20〜30年代、各社で様々な長距離レジャー路線が開設された。例えば東急なら渋谷駅〜江ノ島、京王なら新宿駅西口〜相模湖、小田急なら吉祥寺〜江ノ島、京成なら新橋駅〜成田山門前など……。もちろん当時のことだからほぼ全て下道経由であるが、一般路線とは違い、専用車や急行運転、そして目的地に楽に1本で行けるというのがウリであった。

 そのような中で、東京都交通局もレジャー路線を開設する。東京都内……ということで選ばれた行先は「奥多摩湖」。新宿駅西口からえんえんと青梅街道を走り、西東京を横断する、実に70kmを越える路線であった。305系統という番号は与えられたものの他の系統とは扱いも違い、3〜11月の休日のみ運行、1往復、急行運転という特徴があった。特に停留所数は絞られており、新宿駅西口・荻窪駅・田無市・大和町南街・貯水池下・箱根ケ崎・青梅駅・二俣尾・御嶽駅・川井駅・鳩ノ巣・氷川駅・奥多摩湖のみの停車となっていた。所要時間は3時間(朝新宿駅8:00発、夕奥多摩湖発18:00発)となっており、まさにレジャー向けだったと言えよう。ちなみにこの71.576kmという路線長は、都営バスの中では最長である。

 しかしこの路線も、鉄道の利便性が上がり、モータリゼーションとそれによる渋滞には勝てず、昭和46年には廃止されてしまう。といってもシーズンのみの運転だったので、昭和45年の秋が最終運転だったのだろう。バスの黄金期にのみ成立し得た路線として、記憶にとどめておきたい。